ロッテウェデル
Ptasie Mleczko(プタシェ・ムレチュコ)
なぜポーランド語で「鳥のミルク」なのか?
ロッテは2010年にポーランドのチョコレートメーカーであるウェデル社をロッテグループに迎えました。同社は、1851年に設立された老舗メーカーで、ポーランドの人々に古くから親しまれている企業です。ロッテにとっては初のヨーロッパ進出となります。長きにわたって愛されるブランドを守りながら、より洗練された商品を目指して、事業を展開しています。
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ウェデル社の主力商品として、マシュマロをチョコレートでコーティングした「Ptasie Mleczko(プタシェ・ムレチュコ)」が挙げられます。ポーランド語で「鳥のミルク」という意味のこの商品は、1930年代に発売され、ポーランドでは国民的菓子として、日常のおやつや贈答品としても愛用されています。
「鳥のミルク」の語源は、美しいお姫様が彼女の求婚者の情熱と機知を試すため、まだ見たことのないぜいたく品である「鳥のミルク」を取ってきなさいと言って彼を荒野に送ったという古いスラブ民話にあり、「この世にないほどおいしいといわれるお菓子でありたい」という願いが込められています。一口サイズで口当たりが軽く、コーヒーや紅茶にもよく合うので、ついつい食べ過ぎてしまうことも。定番はバニラ味ですが、チョコレート味やストロベリー味、ピーナツバター味などさまざまなバリエーションがあります。
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パッケージ変更で売り上げ好調
ロッテウェデルでは2019年、ポーランドの代表的ブランドともいわれる同商品のパッケージデザインを刷新しました。ロングセラー商品である一方、若年層の方々が徐々に離れてきていたことから、再び全世代への浸透を果たすために、調査や工夫を重ね、デザインのリニューアルを検討しました。新しいデザインは、ポーランドの現代デザイナーたちを起用し、赤色の基調色やブランドロゴといったこれまでの資産を守りながらも、ポーランド市場では初となる、手触りがよいソフトタッチとUV加工のニスを施すなど、時代に合ったポップなデザインへと生まれ変わりました。
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この新しいデザインへの変更後は「パッケージがおしゃれになり、購入する機会が増えた」といったお声もよく寄せられるようになり、若年層の方々の購入も増え、ブランドの再活性化を果たすことができました。また、斬新で革新的なそのデザインにより、2019年のポーランドの日用消費財および小売部門のイノベーションに関連する最大の消費者コンテスト「Złote Innowacje FMCG & Retail」で評価され、賞を獲得しました。ポーランドにお越しの際はぜひ、手に取っていただければと思います。
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2020-05-26
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