舞台は東京・小石川。梅のほころびかけたとある日、小梅は、植木仕事をする父・松造にお弁当を届けるため、仕事の請負先である綾小路家を訪れます。そこで小梅は、この家の御曹司・真と運命の出会いをはたします。
ひと目見たその瞬間から、二人は互いに惹かれあっていきますが、立場も生い立ちも異なる二人は、ほとんど会話する機会がなく、お互いの気持ちを確かめ合うことも出来ないまま、切なくもどかしい日々を費やしていくのでした。
この物語は近代出版社刊「小梅ちゃん 初恋すとおりい」(林静一著)に収録の「小梅恋物語」(吉元由美著)を掲載しております。