ペパーミントの香りをまとって、気分リセット&リフレッシュ
ペパーミントを楽しむ上で欠かせない、独特のスッとした甘い香り。香りを暮らしに取り入れてきた人たちは、どのようにペパーミントを使っていたのでしょうか?その歴史は、紀元前までさかのぼります。
香料のルーツであるエジプトで学び、日本人初の調香師の修了証書を持つ調香師・AIKOさんに、ミントが香料として利用されてきた歴史や、ペパーミントを使った香りのレシピを伺いました。
古代より庶民から貴族までが愛用した香り
ミントのルーツは主に地中海付近と言われており、その歴史は紀元前までさかのぼります。古代エジプト時代には、クレオパトラも「キフィ」というミントを含んだ香油を使用していたと言われており、キフィはエジプトの王様が使っていたという文献も残されています。寝る前に、邪気を払うために神殿で炊いていた香りなのだとか。食用以外の使い方は、古代ローマや古代イスラエルでも、人の集まる場所でミントを揉みほぐしたり、葉を床に敷きつめ、足で踏むことで芳香を楽しんだという記述もあるんですよ。
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ペパーミントの「力」を借りて気分転換
ペパーミントの爽快感や力強さをイメージさせる香りは、私は男性向けの香水に使うことが多いですが、最近では働く女性が仕事モードの時に使う香水に加えることも。女性はお仕事用と、プライベート用で香りを使い分けている方が増えましたね。ミントは、香りに変化を付けたい時や、微妙なニュアンスを表現したい時に使うことが多いですね。自分の中の「モード」をリセットさせて気分転換をするのに、ミントは適役なのかもしれません。
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お家で簡単にできる!手作りアロマレシピ
エジプトはアロマセラピー発祥の地。私のエジプトでの師匠は、風邪気味の時はミントをお湯の中に散らしてスチームにして使っていました。私たちのお家でも簡単にできる方法として、ペパーミント精油を5滴、ラベンダー精油を3滴にエタノールと精製水を混ぜたルームスプレーを、お風呂に入る時の空間に吹き付けるのがおすすめです。ミントとラベンダー、両方の香りの甘さが引き立ちますよ。
先生のプロフィール
調香師 AIKOさん
香りのソムリエ・調香師。エジプトで香料・調香の基礎から本格的に学び、2006年に日本人として初めてエジプトで調香師修了書を取得。オリジナルやオーダーメイド香水の製造・販売のほか、企業フレグランスを製造したり、香水セミナーを開催するなど、活躍中。