コアラ
かわいい名前の由来は「水をのまない」
分類:カンガルー目コアラ科
生息域:オーストラリア東部~南部および沿岸部の島々に生息
「コアラのマーチ」でお馴染みのコアラはユーカリの木の上で生活し、ユーカリだけを食べます。基本は木から木へ移動して生活していますが、消化を助けるための砂や小石を飲み込んだりするために、たまに木から下りてきます。水分は水から摂らず、ユーカリから摂取します。そのため、オーストラリアの先住民であるアボリジニの人々の言葉で「水をのまない」という意味の名前がつきました。ユーカリの葉には毒がありますが、毒を分解できる肝臓を持っています。1日のうち14時間も寝ていて、寝る時は木の股に座り込んでうとうとと過ごします。
カンガルー
昼間はうとうと休憩中夕方に会いに来てね
分類:カンガルー目カンガルー科
生息域:オーストラリア全域
カンガルーは有袋類※の代表的な動物です。
立ち上がると2mにもなり、オーストラリアにいる有袋類の中では最も大きいです。
ひらけた草原に10〜12頭の群れをつくって暮らし、昼間は直射日光をさけて休息。夜に草などを食べます。
争う時は腕を掴んで押し倒そうとし、また、しっぽを支えにしてそりかえり蹴ったりもします。
飛びはねるときは後ろ足をそろえてとび、速度をだすときはしっぽを上にあげ地面につけません。短距離では時速50km近い速さで走ることができます。
※ゆうたいるい=おなかにある袋で子どもを育てる生き物
ウォンバット
コアラのなかまでうんちが四角!?
分類:カンガルー目ウォンバット科
生息域:オーストラリア南東部
小さなクマのような可愛い見た目のウォンバットは夜行性で穴をほって暮らす有袋類※です。そのため他の有袋類とは異なり、土がはいらないように袋は上下さかさまについています。
乾燥した環境に適応し、水をあまり必要としません。効率的に消化できるので、食事の量は少なめです。その代わり、一度の食事の消化に14時間もかかります。消化が終わるとサイコロ状の四角いフンをします。これは、フンで縄張りを示すため、転がっていかないようになっていると考えられています。
※ゆうたいるい=おなかにある袋で子どもを育てる生き物
エミュー
前にしか進めない前進あるのみ!
分類:ヒクイドリ目エミュー科
生息域:オーストラリア全域
エミューの背の高さではダチョウに次いで鳥類の中で2位。
体の表面を灰褐色から黒までのもじゃもじゃした羽毛が覆っていますが、翼は退化して飛べません。
特徴的な長く力強い脚の先には3本指の足がついており、危険を感じると疲れ知らずに走りますが、普段は歩いて生活をしています。
食べ物が手に入りにくい時は水なしで長距離移動をし、ヒトが作った畑などにご飯を求めてやって来ることも。
実は、オーストラリアの国鳥に指定されているエミュー。理由はエミューが前にしか進めないところから、国として「前進あるのみ」という意味を込めているからだそうです。
カモノハシ
実は毒があるぞ!くちばしは超高感度
分類:単孔目カモノハシ科
生息域:オーストラリア東部、タスマニア島
非常に奇妙な動物として知られているカモノハシは、くちばし型の口、水かきのある足、平でうろこのある尾、爬虫類のような歩き方など、さまざまな生物の特性を持ちあわせています。
体毛は水をはじき、ビロードのようなもも色をしています。獲物を探すためのくちばしは、昆虫の幼虫やマスの卵、淡水性のエビ、ハリガネムシといった小さな水中の獲物が発する電気信号を感じ取るセンサーになっています。河岸の枝分かれしたトンネルの中に自分の居場所を作り、草木を敷き詰めた巣で暮らしています。
クォッカワラビー
顎の筋肉がしっかりしてるよ笑顔がチャームポイント!
分類:カンガルー目カンガルー科
生息域:オーストラリア南西部、ロットネスト島、ボールド島
クォッカワラビーは体長40〜50cmと小型の丸い体と、顔と首の周りに赤みを帯びたかたい茶色の毛を持っています。天敵である狐などがいない、南西岸沖のロットネスト島やボールド島に生息しています。キュッと上がった口と発達したアゴの筋肉が笑ったように見えるので、最近はSNSなどで人気になり、「世界一幸せな動物」とまで呼ばれるようになりました。オーストラリア以外では、埼玉県こども動物自然公園のみで見ることができます。
タスマニアデビル
赤ちゃんの時は干しブドウサイズだけど噛む力は世界一!?
分類:フクロネコ形目フクロネコ科
生息域:タスマニア島
タスマニアデビルはタスマニア島のどこでも見かけることができます。「デビル(悪魔)」という名がついた由来はその名の通り気性が荒く、いつも唸り声を上げていることから。夜行性のハンターで、有袋類※最大の肉食動物です。死んだ動物や腐った肉を食べることがきる、腐肉食者(スカベンジャー)でもあります。骨を噛み砕く、鋭い歯と強力な顎を持ち、その力は同じサイズの動物と比べると、哺乳類の中でもトップレベルと言われています。しかし、生まれたての時は干しブドウほどのサイズしかありません。
※ゆうたいるい=おなかにある袋で子どもを育てる生き物
フクロアリクイ
アリクイじゃないけどアリが好き!
分類:フクロネコ目フクロアリクイ科
生息域:オーストラリア南西部
フクロアリクイは有袋類※ですが、有袋類ではないアリクイのような姿に進化した動物です。このように、それぞれ違った分類の生物が、生活している地域などが違うのに、同じような外見に進化していくことを収斂(しゅうれん)進化といいます。オレンジから茶色の毛を持ち、肩の後ろとお尻との間に6-7本の白い横シマ模様があります。体の大きさはリスくらいで、アリクイのように長く伸びた鼻先、鋭い嗅覚でアリ塚を探し、強靭な足で掘り返して、長さ10cmの舌でなめとって食べます。その数は一日に1万5,000~2万匹にも。
※ゆうたいるい=おなかにある袋で子どもを育てる生き物
モロクトカゲ
全身のトゲは水が自然と集まる優れもの!
分類:トカゲ亜目イグアナ下目アガマ科
生息域:オーストラリア中部、西部
外敵から身を守るためのトゲトゲが全身にある体が特徴のモロクトカゲ。そのトゲトゲの形状が、「モロク」という神様を思わせることからこの名前が付けられました。
乾燥した地域に住み、アリだけを食べます。リズムをとっているような歩き方が特徴的です。首の根本にはニセモノの頭がついていて、鳥などにつかまれても切り離して逃げることができます。また、雨が降ると、体にかかった雨や水たまりの水を体の表面にある細かい溝を通して口に運び、水を飲みます。
フクロネコ
ネコと勘違いされてネコになりました
分類:フクロネコ形目フクロネコ科
生息域:タスマニア島
フクロネコが有袋類※なのに有袋類ではない「ネコ」と呼ばれるのは、オーストラリアに移住したイギリス人が「ネコ」と呼んだことから。機敏で体がほっそりとしており、茶色か黒色の体の背中に、はっきりとした白い点々があるのが特徴。樹木や草の多い環境に生息し、農業地域でもよく見かけられます。夜は地上で大型の昆虫、小型の哺乳類、鳥やトカゲを狩ったり、果実や腐った肉を食べます。メスはオスよりも体が大きく、体重は1.5倍もあります。
※ゆうたいるい=おなかにある袋で子どもを育てる生き物
ミミナガバンディクート
地下2mの巣穴で暮らしているよ
分類:バンディクート形目ミミナガバンディクート科
生息域:オーストラリア(西オーストラリア州、クイーンズランド州、ノーザンテリトリー)
ミミナガバンディクートは巨大な耳と長い後ろ足と3色のしっぽを持っています。耳が長いことから「フクロウサギ」と呼ばれることもあります。夜行性で狩りをして生活をします。後ろ足で力強く地面を蹴って移動し、また素晴らしい聴覚と嗅覚を持っています。巣穴を掘って暮らし、その深さは2mにも及ぶことがあります。その深い巣穴のおかげで、日中40度に達する気温や時折起こる森林火災から身を守ることができます。ミミナガバンディクートの巣穴は他の生き物のすみかとなることもあります。
ワライカワセミ
ウワハハ!人じゃないよ僕だよ!
分類:ブッポウソウ目カワセミ科
生息域:オーストラリア東部、南東部、ニュージーランド
ワライカワセミは世界最大のカワセミで、ヒトが笑っているような声を出すことで知られています。日本でも童謡のテーマとなっているほどです。鳴き声は明け方や夕方に聞けます。水辺で暮らすカワセミと異なり、水辺から遠い場所にもよくいて、さまざまな木の生えた森に生息します。枝に止まって地面をじっと見つめ、飛びかかって倒せるものならなんでも食べます。昆虫、ヘビ、小鳥などを食べますが、ピクニックのお弁当を盗み食いしたり、庭園の池の魚をとったりもします。