『パイの実』はパイもチョコも、
料理に活かせることが発見できました
100本のスプーン 総料理長 髙橋 徹也
今回、パイの実を使った料理を試作する中で気づいたことの一つは、温かい料理に入れた時に、サクサクした食感が残りつつも、温度によって中のチョコレートが少し溶けはじめ、口の中で料理の味が変化していくということです。チョコレートも料理では隠し味に使うことがあるので、食材の組み合わせ方次第でパイとチョコレート、どちらも料理として活かすことができるという発見がありました。そもそもパイという素材の一番の魅力は、サクサクした食感と香ばしい香りにあります。あまり知られていませんが、パイ生地を織るという作業は熟練の技術が必要なんです。そのパイのサクサク感を手軽に楽しめるのは、パイの実の魅力ですね。また、前菜からメインディッシュ、デザートまでどのポジションにも使えるのも、パイという素材の面白さの一つです。皆さまにも、ぜひ一皿ずつさまざまな発見をお楽しみいただけたらと思います。