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その
03

カリン大百科

盆栽にも!?
知られざる
カリンの魅力

生でこそ食べることはできませんが、シロップやはちみつ、お酒に漬けることで日常にも取り入れやすくさまざまな効果を期待できる果物、カリン。しかし、カリンはその特徴を生かし、食すだけではない楽しみ方もあるのです。魅惑の果物・カリンの楽しみ方をご紹介します。

芳香剤として

カリンは香りが強く、実が硬くて長持ちするため、昔から香りを楽しむためにもつかわれてきました。秋に収穫しても年明けから2月くらいまで実も香りも楽しめるのです。
古くは、中国宮廷の女性たちが衣装だんすに入れて衣装に香りづけをしたともいわれているとか。日本でも、たくさんとれる土地や農家では、部屋に置いて香りを楽しんだり、車にのせて芳香剤代わりにしたりしてきました。湯船に浮かべてカリン風呂にすることもあったよう。

縁起物として

カリンの名が「金を借りん」に通じるとして、借金をしないで安泰に暮らせる縁起樹とされてきたようです。また「金は貸し(カシ)ても、借りん(カリン)」と言って、庭の表にカリン、裏にカシノキを植えると商売繁盛になる、とも言われてきました。

観賞用として

カリンはもともと原産国の中国でも観賞用として親しまれてきた樹で、盆栽の世界ではおなじみ。お隣韓国でも、カリンは山にたくさん自生していて、垣根や庭木としても親しまれ、盆栽も非常に人気があります。

参考文献:岡村理恵・米村望・川村玲美編,「カリンのチカラ」,第1刷発行,NHK出版, 東京, 2013, 95p, P.78,80,84

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