サステナビリティの推進と、新たなチョコレート文化の創出を目指して
2022年1月14日、カカオ農家や自然環境に配慮しながらチョコレートを製造・販売するDari K(ダリケー・京都府京都市)がロッテグループに仲間入りしたよ。
新しくロッテのパートナーになったDari Kは、2011年の創業から、生産者・消費者・環境のすべてを笑顔にする「All win Chocolate」をコンセプトにしているんだ。
チョコレートの原料となるカカオ豆の生産から、チョコレートを製造して販売するまでのサプライチェーン(原材料あるいは部品の調達から製造、在庫管理、配送、販売までを一連の流れとして管理・連携する仕組み)を手掛けている会社なんだよ。
カカオ豆の可能性を広げていくよ!
1964年、ガーナミルクチョコレートからはじまったロッテのチョコレート。これまでに、ラミーやクランキー、コアラのマーチ、トッポなど、高い技術で作られた品質の高いブランドをいくつも世に送りだしてきたんだよ。
2001 年から始まった、母の日に真っ赤なガーナミルクを贈る「母の日ガーナ」は、国民的行事にまでなり、チョコレートの文化的な価値を広めたんだ。その他にも、贈答用チョコレートのメリーチョコレートカムパニーや、ポーランドで170年続く老舗のチョコレートメーカーのウェデル社も同じロッテグループで、いろんな国でお客さまのニーズに合ったチョコレートを広めてきたんだよ。
でも最近は、チョコレートに対して、おいしさだけではなく、環境や人権にも配慮しているか、世の中の持続可能性(サステナビリティ)に貢献しているか、ということにも意識が向けられるようになってきたんだ。ロッテは、そうしたお客さまの変化に応えようとしているんだ。
一方、Dari Kはカカオ豆からチョコレートを一貫して作るBean to Bar(ビーン・トゥー・バー)の草分け的存在なんだよ。
Dari Kの取り組みはカカオ豆生産農家や、自然環境にとどまらず、近年では「フルーツ発酵技術」やポリフェノールの損失を抑えた「特殊焙煎(ばいせん)技術」など、フード(食品)とテクノロジー(技術)を融合させたフードテックにも力を入れ、カカオ豆の可能性を広げようとしているんだよ。
ロッテはサステナビリティとフードテック両方を持つDari Kをパートナーにすることで、おいしくて持続可能なチョコレートをお届けし、さらにチョコレートに関わるすべての人と環境が豊かになれる社会を目指しているんだ。
めざすは生産者、お客さま、自然環境のみんなが笑顔になるチョコレート
ロッテグループの仲間入りを果たしたDari Kは、京都の会社で、18歳から世界約60カ国を旅した経験を持つ代表の吉野慶一(よしの・けいいち)さんが、2011年に創業しました。
そんなDari Kには、チョコレートを作っていくうえで大切にしていることが3つあります。それは、①生産者と②お客さま、③自然環境のすべてを笑顔にすること。つまり「All win Chocolate」を目指しています。
それでは、Dari Kってどんな会社なのか――。順番に見ていきましょう!
「Dari K」って、こんな会社!?
チョコレートの原材料であるカカオ豆は、赤道を挟んで南北緯度20度くらいの高温多湿の熱帯、西アフリカや東南アジア、中南米で栽培されています。Dari Kは、そんなカカオ豆の生産地の子どものために毎年、村の小学校を回り、カカオ豆からチョコレートを作るワークショップを開いています。地元で収穫するカカオ豆を使って、子どもたちにチョコレートを作る体験をしてもらっているのです。
おいしいチョコレートは、そこで働く人たちや自然環境に支えられています。カカオ豆の生産地はほとんどが新興国で、一部ではいまだに児童労働などの人権侵害が残っています。さらには、より良いカカオ豆を育てようと手間暇をかけて生産して生計を立てているにもかかわらず、カカオ豆の価格は国際市況で、以前は品質の良いカカオ豆も悪いカカオ豆も区別せず、まとめて「キログラムあたりいくら」で取引されていました。それでは生産者の努力が報われません。そんなカカオ豆市場に、吉野さんは疑問を抱いたわけです。
吉野さんは、カカオ農家が努力して質の高いカカオ豆を作ったら、その分高く買い取ることにしました。そうすれば、カカオ農家はもっと質の良いカカオ豆を作ろうと努力するようになります。同時に、質の良いカカオ豆を継続して収穫できるようにするため、自然環境への影響にも注意を払うようになります。結果的に、おいしいチョコレートが作れるようになると考えたのです。
このように、Dari Kは生産地の農家にカカオ豆の栽培技術を指導しながら、でき上がった高品質なカカオ豆を高く買い取って、おいしくて、特長のあるチョコレートを製造・販売しているのです。
Dari Kのチョコレートを食べるということは、お客さまはおいしいチョコレートを楽しみながら、じつは海を越えたカカオ豆の生産農家の栽培する技術が成長したり、安定した収入につながったりと、間接的に役立っていることになります。つまり、「チョコレートを食べて社会貢献」というわけです。カカオ農家とお客さま、自然環境の、みんながつながって、支え合っていることがわかります。
2022-02-08