パイの実のおいしさを写真で表現「パイの美 写真集」
今夏、より香ばしい生地に生まれ変わった「パイの実」。リニューアルを記念して、パイの実のつやのある美しさ、おいしさを切り取った「パイの美 写真集」を作りました。パイの実の魅力を知り尽くしたブランド戦略担当のメンバー自ら写真を撮り、完成させたWEB写真集です。今回のLOTTE ACTIONでは、写真集作りにかける担当者の熱い思いをお届けします。
パイの実の製造工場と鎌倉・江の島周辺で撮影
——「パイの美 写真集」は、ブランド戦略担当の河村宏介さんの、発案だったと伺いました。河村さんは、なぜ、パイの実の写真を撮ろうと思ったのですか?
長年、この独特の“六角形のフォルム”に、ほかのお菓子にはない魅力を感じていました。日頃、パイの実の写真を撮ったり見たりする機会が多いのですが、写真を介して、フォルムや色つやの美しさを表現することによっておいしさが伝えられるかな、と。そしてこれらをお客様にお届けしたら、食べる以外の楽しさもご提供できるのでは、と思ったのです。
——写真集は2部構成です。ロケ地は主にパイの実工場と鎌倉周辺だと伺いました。
写真集の構成は企画に携わってくれたメンバーで話し合って決めていきました。
パイの実のおいしさをお届けしたいという思いが強かったので、まずはパイの実が“生まれた瞬間”を切り取ろうと。前半はパイの実の工場にカメラ機材を持ち込み、出来たての表情に重きをおいて撮影をしました。
後半のカットは鎌倉周辺で撮りました。リニューアルが7月ということもあり、 “夏”をイメージしたかったからです。パイ生地の中にチョコが入っているパイの実は、暑い夏でもチョコが溶け出しにくいことから、夏の屋外レジャーのお供にもなるお菓子。それを伝えるためにも、海が近い鎌倉・江の島周辺をロケ地に選びました。
——河村さんを始め、企画に携わったメンバーで撮られたそうですね。
はい。私たちが日々、実感しているパイの実の美しさやおいしさをお届けしたいという思いから、プロの写真家に依頼するのではなく、自分たちで撮影しました。
——写真はよく撮られるのですか?
そうですね。スマートフォンでも撮りますが、メンバー全員写真好きなので、一眼レフカメラも持っています。ただ、屋内の工場で撮るのは機材も必要ですし、高い撮影技術が必要なことは想像できましたので、ほかの部署にいる腕利きの助っ人に加わってもらいました。屋内は助っ人に任せ、屋外は、基本的に私ともう1人のメンバーの2人で撮りました。
——屋外のカットでは、走行中の江ノ電を背景に撮ったり、カフェのテラスで撮ったりと、シチュエーションに工夫が感じられます。ロケハンは事前にされたのですか?
いえ。具体的なロケ地やシチュエーションは、メンバーの記憶を頼りに候補を出し合って決めました。江ノ電のカットは、漫画に登場する有名なシーンを参考に(笑)。そのほかのカットは、どんな場面を切り取るのがいいか、実際に撮りながら決めていった感じです。
——全部で10~15カットと伺いましたが、撮影は何日かかりましたか?
基本的には、工場で1日、鎌倉で1日の2日間ですが、鎌倉で撮り切れなかったカットもあり、それは別の日に都内の公園で撮りました。
海辺や江ノ電を背景にしたシーンは、それぞれ2時間近くかかっています。地元の方や観光客が写り込まないような配慮も必要ですし、いろいろなアングルを試したりもしているので。撮影したのは4月でしたが、日焼けして肌が真っ赤になっていました(笑)。
お団子と一緒のパイの実も
——撮影時の印象に残っているエピソードを教えていただけますか。
鎌倉には撮影担当の2名で行ったのですが、海辺でパイの実をきれいに並べる作業に没頭していたら、散歩している方々から不思議そうにのぞかれて(笑)。大人が2人、キャッキャしながらパイの実を撮っている光景は、不審に思われたかもしれません。手にパイの実を載せて撮影するときは、鳥に食べられそうにもなりました(笑)。
——走っている江ノ電を背景に撮影するのも大変だったのでは?
人気漫画で有名な場所だったので、撮影当日もその風景を撮るために10~20人のファンの人がカメラを手に待ち構えていて。そんななか、パイの実にピントを合わせつつ、走る江ノ電が絶妙な位置に納まるアングルを探し、人や車が写り込まないようにしなくてはならないので大変でした。タイミングを合わせられず、何本も電車を見送りましたね。連写で撮っていたので、なかには見栄えのいい写真もあり、ほっとしました。
——前半は工場で焼き上がったばかりのパイの実を撮ったと伺いました。“シズル感”があって、実においしそうです。
機材も限られていましたし、工場での撮影はとても難しいのですが、助っ人のおかげで出来栄えは本当によくできました(笑)。
——撮影してみて改めて感じたパイの実の魅力とは?
これまでパイの実を見たり食べたりするのは屋内ばかりで、屋外でこんなにじっくり見たのは初めてかもしれません。自然の光の中で見ても、美しい形と色つやだな、と思いました。パイの実1個1個に独特の表情があると思います。
——第二弾への夢は膨らみますか?
メンバーからもいろんな場所で撮ったら面白いという意見が出ているので、今後も様々なシーンを考えて撮っていけたらと思います。
——写真に付いているコピーもおしゃれです。これもメンバーで考えたとか?
はい。出来上がった写真を確認しながら各自で案を考え、それらを候補に話し合ったのですが、最終的には、見てくださる方が写真に没入できると思い、パイの実を“人”に例えたようなコピーになりました。コピーにインパクトは欲しいものの、それ自体が見る人の写真に対する印象を決定づけてしまうのではないかという心配もあり、悩みましたね。撮影よりもコピー制作のほうが気を使ったように思います。
——最後のほうに、お団子と一緒にパイの実を突き刺し、小町通りを背景に撮った写真があります。コピーと写真との相性も抜群で、とてもほっこりする作品です。
あの写真は、撮影前、「ほかの食べモノに紛れているカットがあったら面白いよね」というアイデアが出ていたので、当日、小町通りに行き、雰囲気にぴったり合うお団子に刺してみたらどうだろうと思いつきました。写真もコピーも、ちゃめっ気があって面白い作品になったと自負しています。自分たちが楽しんで撮り、その楽しさをお客様に共有していただく、というのも狙いでしたので、こういうちゃめっ気は必要なのかな、と。
——なるほど。皆さんが心から楽しんで作られたこと、十分に伝わりました(笑)。
お菓子って‟おいしさ“を提供することはもちろんなのですが、友だちや家族との会話を弾ませたり、楽しさを倍増させたりすることもできるものだと思うんです。お菓子を通して、気持ちが和んだねと、楽しかったねと喜んでいただくことが私たちの願いでもあります。写真集もそんな思いで作りました。多くの方に見ていただけたらうれしいですね。
2022-07-12