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糖類ゼロでもしっかり甘くコクがあっておいしいチョコレート

1996年に発売されたシュガーフリーチョコレート「ZERO」。シュガーフリーでありながら、しっかりとした甘さとコクを感じられるゼロチョコレートは、糖類の摂取を気にする若い女性を中心に長年支持を集めてきました。ロッテのおいしさの秘密を探る「探検 お菓子の原材料」では、2回にわたりこのゼロ チョコレートに注目。砂糖ゼロ・糖類ゼロでも甘く、コクが感じられるその理由に迫ります。

目指したのはガーナのようなコク

ロッテがゼロチョコレートを発売したのは1996年。当時、糖類の摂取を気にするお客様のニーズを背景に、シュガーフリーのガムやキャンディが人気を集めていました。一方、チョコレートのシュガーフリー商品は市場になく、「糖分を控えたチョコレートも食べたい」といった若い女性の声が目立つように。そんな声に応えるべく、ロッテはシュガーフリーチョコレートの開発に乗り出したのです。

当初よりロッテが目指したのは、しっかりとコクが感じられるシュガーフリーチョコレートでした。

「ロッテが考えるおいしいチョコレートとは、カカオとミルクがバランスよく感じられるチョコレート。すなわち “ガーナ”のような味わいです。シュガーフリーであっても同じ。『ガーナのようなコクとおいしさ』を目指し、シュガーフリーチョコレートの研究開発はスタートしました」(中央研究所 チョコ・ビス研究部 チョコレート研究課・齋藤圭祐・以下同)

一般的なミルクチョコレートには、カカオマス、砂糖、乳原料、それに油脂類や香料といった原料が使われています。カカオマスと砂糖がメインのビターチョコレートであれば、砂糖を糖アルコールなどに置き換えるだけでシュガーフリーチョコレートを作ることはできますが、ミルクチョコレートには乳原料(主に全粉乳)が不可欠。全粉乳には3~4割もの乳糖(乳由来の糖類)が含まれています。日本の食品表示基準では、“シュガーフリー” “砂糖ゼロ”と表示するためには、100g当たりの糖類の含有量を0.5g未満にする必要があるため、 チョコレートに乳原料を使用するためには“乳原料に含まれる糖類を極限まで抑える”という大きな課題を解決しなければなりませんでした。

そこでロッテは独自の“粉乳加工技術”を開発。これにより、乳糖を極限まで抑えてもなおコクを感じられる、特殊な乳原料が完成したのです。

「一般的なミルクチョコレートの原料として使われる全粉乳はパウダー状のもので、脂肪、たんぱく質、炭水化物、ミネラルなどの灰分、水分で構成され、糖類はその中の炭水化物に含まれています。そこでロッテは、糖類を極限まで抑えた特殊な乳原料を作るために、独自の粉乳加工技術を開発しました。簡単に言えば、炭水化物は食物繊維、脂肪はバター、たんぱく質は乳たんぱく、といった具合に、全粉乳の原料をそれぞれ別のものに置き換えて一体化させ、パウダー化する技術です。この粉乳加工技術によりゼロチョコレート用の乳原料を作っているのです」

ゼロチョコレート用の乳原料は発売当初からブラッシュアップを続けてきました。2018年にはゼロチョコレートの品質をリニューアル。他社にはまねできないコクは一層味わい深くなり、ファンを増やしています。

口に含むと広がる風味は、まさにガーナで感じられる味わいです。初めて口にされた方はきっと驚くはずです。

次回は、砂糖ゼロ・糖類ゼロのチョコレートに欠かせない、砂糖の代わりとなる糖アルコールや甘味料についてお届けします。

※食品表示基準に基づき、糖類0.5g未満(100g当り)を糖類0(ゼロ)としています。砂糖は食品表示基準における糖類に該当します。糖類とは糖質のうち砂糖や乳糖、ブドウ糖などの単糖類・二糖類の総称です。

の こだわり

長年守り続けてきた特許製法“粉乳加工技術”

シュガーフリーでもガーナのようなおいしいチョコレートを作りたい――。そんな強いこだわりから、粉乳加工技術を開発。糖類を極限まで抑えたゼロチョコレート用の乳原料を作ることに成功しました。粉乳加工技術は発売当初より特許を取得し、砂糖ゼロ・糖類ゼロながらもしっかり感じられる、“乳”の味わいを守ってきました。

それでも研究員たちは、時代に応じたおいしさを追求するために、日夜研究開発に励み、2018年には品質をリニューアル。それを機に、新たな粉乳加工技術の特許を取得しました。

今では、ゼロブランドのキャンディやアイスクリーム、ビスケットなどを開発し、ゼロシリーズとして展開しています。

左から ゼロ ミルクキャンディ・ゼロ シュガーフリービスケット・ZEROビスケットクランチチョコバー

シュガーフリーチョコレートで、これだけの甘さとコクを感じられるのは、この特許製法「粉乳加工技術」のなせる技。「ガーナの味をシュガーフリーチョコレートでも!」というこだわりがこの技術を生み出したのです。

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