脳が活性化することで得られるメリットは集中力・記憶力の向上、リラックス効果、ストレスの軽減とさまざま。そんな脳の活性化と噛むことには深いつながりがあることをご存知でしょうか。そこで今回は、噛むことと脳の関係についてご紹介します。
噛むことと記憶力の関係とは?
咀嚼に使う口周りの筋肉は、神経を通じて脳からの指令で動いています。またその神経は、咀嚼で得られた感覚情報などを脳へ送り返す働きもしています。咀嚼をすることで口での刺激や情報が脳へ伝わり、脳が活性化されるのです。
高齢者にガムを噛んでもらいながら記憶テストを行ってもらったところ、脳の前頭前野や海馬が活性化され、ガムを噛まないときよりも記憶テストの成績がアップするという結果が得られています。また、中学生の数学の授業や勉強中にガムを噛んでもらった場合、噛まなかった場合と比較して、数学のテストの成績が良くなったとの報告もあります。ぜひ日常から噛む動作を取り入れて、脳の活性化に役立ててみてくださいね!
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噛むことで脳のどこに刺激が伝わっているの?
噛むことは集中力アップに効果的!?
日常生活のなかで、運転中の眠気覚ましや、勉強や仕事で集中力を高めようとガムを噛む方もいると思います。テレビなどで、野球選手やサッカー選手が試合中にガムを噛んでいるのを見たことがある方も多いことでしょう。
被験者にガムを噛んでもらい、音が聞こえたらボタンを押してもらう実験をしたところ、噛むことで脳が活性化され、音の認知速度やボタンを押すまでの時間が短縮されるという結果が出ています。また咀嚼をくり返すほど、その効果は顕著に現れていました。つまり、噛むことで脳の活性化につながり、集中力、覚醒といった面でよい影響があると考えられます。
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咀嚼力の低下はボケにつながる!?
歯の下には「歯根膜」というクッションのような器官があり、物を噛むと歯は歯根膜に約0.03㎜沈み込みます。それによって歯根膜の下にある血管が圧縮され、ポンプのように血液を脳に送り込みます。血液が送り込まれることで脳は刺激を受けるため、噛めば噛むほど脳は活性化されるのです。
年齢を重ねると、むし歯や歯周病が原因で歯が弱ったり抜けたりと十分な咀嚼が困難になり、やわらかい食べ物を好むようになります。すると、噛む回数が減り、脳の老化を加速させることにつながります。これを予防するには、歯みがきと歯の定期検診が重要。皆さんも歯を大事にして、しっかり脳を活性化させていきましょう!
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