月曜日の朝は、何となくやる気が出ないな…と思うときありますよね。
何となくやる気が出ない…、そんな月曜日の朝もありますよね。どうしようもないとあきらめてしまい、やる気が上がらないまま、1週間をスタートしている方も多いと思います。
そんな皆様に、ガムを噛むことに関するとても興味深い実験をご紹介します。
月曜の朝はガムを噛んで、気持ちの良い1週間をスタートしてみませんか。
【実験結果】
1日ガムを噛みながら仕事をすることで、仕事上のストレスや疲労感がうすれ、不注意・仕事の遅れや認知上の問題(勘違い)も減少することがわかりました。
【実験内容】
被験者
・フルタイムで働く大学職員126人(女性87人、男性39人)を対象。平均年齢は29才。使用するガム
・市販のチューインガム(ガムの味は、スペアミント、ペパーミント、クールブリーズ、アイス、チェリー、グリーンミント、ブラックミント、メントール、ユーカリの中から被験者が自由に選択)仕事の幸福感(ウェルビーイング)とパフォーマンス
・仕事上のストレス・疲労・不安感・気分の落ち込み・不注意・仕事の遅れ・認知上の問題(勘違い)の7項目を職場での幸福感とパフォーマンスと規定しました。またこれらの各項目は、HADS(※1)、PRFS(※2)等の自己レポート・アンケート等を使用して、評価しました。実験方法
被験者をガムを噛むグループ(女性39人、男性23人)またはガムを噛まないグループ(女性48人、男性16人)にランダムに振り分け、ガムを噛むグループの被験者には1日ガムを噛みながら仕事をしてもらい、ガムを噛むことが仕事の幸福感とパフォーマンスに与える影響を評価しました。実験の流れ
実験を開始する前に、仕事上のストレス・疲労・不安感・気分の落ち込み・不注意・仕事の遅れ・認知上の問題(勘違い)の7項目をアンケート等により評価し、これらのスコアを実験開始前の値としました。
実験日にガムを噛むグループの被験者には1パック10枚入りのガムを渡して、就業時間中にガムを好きなように噛んでもらいました。これに対して、ガムを噛まないグループの被験者にはガムを噛まずに仕事をしてもらいました。
実験が終了した後に再度、上記の7項目をアンケート等により評価し、就業時間中にガムを噛むことの効果を各グループのスコアを比較して解析・評価しました。
実験の結果
・すべてのグラフにおいてスコアが低いほど良い状態であることを示しています。
- 統計解析を行う際には実験開始前のデータを補正した上で各グループのスコアを比較して解析しました。
- 統計解析には共分散分析を使用しました。
皆さんも、やる気の出ない月曜日の朝こそ、ガムを噛んでみませんか?
- ※1 A. S. Zigmond and R. P. Snaith, “The hospital anxiety and depression scale,” Acta Psychiatrica Scandinavica, vol. 67, no. 6, pp. 361–370, 1983.
- ※2 C.Ray,W.R.C.Weir, S. Phillips, andS. Cullen, “Development of ameasure of symptoms in chronic fatigue syndrome: the profile of fatigue-related symptoms(pfrs),” Psychology & Health, vol. 7, no. 1, pp. 27–43, 1992.
参照文献
Andrew P. Allen and Andrew P. Smith
Chewing Gum:Cognitive performance, mood, well-being, and associated physiology
Hindawi Publishing Corporation
BioMed Research International
2015年号 記事ID 654806 全16 頁
http://dx.doi.org/10.1155/2015/654806