噛むことに関して、発表されている様々な調査結果を紹介します。
脳の活動が活発になる
よく噛むと、脳の血流が増えて神経活動が活発になります。手軽によく噛むことができるガムは非常に有効で、脳のいろんなところが活性化することがわかりました。
前頭前野が活性化する
額のちょうど裏側にある前頭前野は、ものごとを判断したり、感情や行動、記憶をコントロールしたり、意欲や集中力を発揮したり、人とのコミュニケーションをスムーズにするなど重要なはたらきをしています。下の図のような状態にならないために、ふだんから前頭前野を刺激して活性化しておきましょう。
よく噛んで、肥満を解消する
肥満を防ぐには、食べすぎないこと、しっかり噛んで食べると、脳にある満腹中枢から、「もうおなかがいっぱいだから食べなくていいよ」というサインが早く出ると同時に、「おなかがすいたから食べよう」という摂食中枢のサインにストップがかかるので、少量でも満腹感が得られ、食べすぎずにすみます。早食いをすると、満腹サインがなかなか出ないうえ、摂食サインが出続けるので過食の原因になります。
ガムを噛んで、生活習慣病を防ぐ
ガムを噛むことで、下記のような効果があることが分かっています。
このようにガムを噛むことで肥満の解消するだけでなく、生活習慣病を防ぐ効果が期待できます。
ストレスに負けない脳をつくる
ヘッドホーンで大音量の非常ベルを聞きながらガムを3分間噛む実験で、約8割の人はストレスによる脳の反応が抑えられ、「ガムを噛む前は耐えられなかった非常ベルが、ガム噛みながらだと十分に耐えられた」と答えました。実験の結果、ガムを噛むことによって不快なストレスを避けられることがわかりました。
よく噛むことでストレスが消える
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があり、シーソーのように切り替わりながら働いています。ストレスがかかると交感神経の働きが活発になってストレス物質が放出されます。過度のストレス状態が続くと、心身のダメージが大きくなり、最後には病気になってしまうこともあります。そこで役立つのが「よく噛む」ことです。よく噛むことでストレス物質が減ることが実験によってわかっています。