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「探検 お菓子の原材料」では、2回にわたり「トッポ」の「プレッツェル」についてお届けしています。今回はその後半。“プレッツェルとチョコレートとの絶妙なバランス”が生み出すトッポのおいしさに迫ります。

“チョコレート感”と“焼き菓子感”を一緒に堪能できるトッポ

トッポは前回でもお伝えしたように、「手を汚さず最後までチョコレートを味わいたい」といった消費者のニーズに応えた商品。ストロー状の中空プレッツェルにチョコレートを入れることで、「どこでも気軽に食べられる」スティックチョコレートとして広く認知されています。

もっとも、トッポが愛されてきた理由はそれだけではありません。香ばしいプレッツェルと、まろやかなチョコレート、その両方が出合うことで満足できるバランスの妙――。それこそがトッポ最大の魅力です。

「『トッポ』はチョコレート菓子。パクパクと気軽に1本を食べ進めていくなかで、プレッツェルの香ばしさや小麦粉の風味はもちろんのこと、チョコレートのおいしさも堪能していただきたい。それにはプレッツェルとチョコレートとのバランスがとても重要。そこを常に意識して作っています」(ロッテ中央研究所 チョコ・ビス研究部 チョコレート研究課・齋藤圭祐)

トッポはこれまでミルクチョコレート入りの定番商品以外にも、様々なフレーバーを展開してきましたが、その都度、プレッツェルの原料から見直しを図っています。フレーバーによって変えているのはチョコレートだけだと思われがちですが、実はプレッツェル自体も配合を変えるなどして新たな味わいを生み出しているのです。

「フレーバー展開の際、共通のプレッツェルを使用するのが一番簡単ではありますが、それだけでは、商品の魅力を最大限引き出し、お客様に満足していただくことは難しい。そのため、商品のコンセプトや味わいの表現に応じて、プレッツェルの配合も変えています。例えば、ほろ苦いフレーバーを目指す場合は、チョコレートをビターチョコレートにするだけでなく、プレッツェルにもココアパウダーやカカオエキスを練り込むなどカカオ感を引き上げるよう工夫しています。どの商品もチョコレートとプレッツェルの相性を細部までこだわり抜いています。」(齋藤)

プレッツェルの高い強度は、焼く前に高温のアルカリ水に浸すことによって得られるものですが、前半でも少し触れたように、その強度は、プレッツェルの原料の配合によっても微妙に変わります。つまりはココアパウダーなどの新たな原料を加えることは、生地の物性を変え、プレッツェルの強度や食感に変化を生じさせる可能性があるということ。新たなフレーバーを開発する際には、チョコレートとの味のバランスだけでなく、プレッツェルの食感に関わる物性の変化にも細心の注意を払って進めています。

2022年7月トッポがリニューアル

さて、現在のトッポのラインアップを見ていきましょう。

2022年7月にマイルドなチョコレートを入れた「トッポ」がリニューアル。ほろ苦いチョコレートを入れた「トッポ<ザ・ショコラ>」、ストロベリー味のチョコレートを入れた「ストロベリートッポ」が新たな定番商品として発売されます。ここに、期間限定品が加わっていきます。

左から「トッポ」「トッポ<ザ・チョコラ>」「ストロベリートッポ」「トッポ<芳醇ダブルバター>」

発売開始時からの定番で一番人気の「トッポ」はさらにおいしくリニューアル。ほろ苦い味わいが特徴の「トッポ<ザ・ショコラ>」はカカオ感の楽しめるビターチョコレートと、ココアパウダー・カカオエキスを練り込んだプレッツェルの相性が抜群。“チョコレート感” をプレッツェルからもチョコレートからも感じられる一品です。また、「ストロベリートッポ」は熟したいちごの甘さとほのかな酸味が感じられるストロベリー味チョコレートと甘味のあるプレッツェルで、いちごの味わいをしっかりと感じられる一品となっています。

ちなみに2021年11月発売の季節限定品は、バターを使用した「トッポ<芳醇ダブルバター>」。バターをプレッツェルにもチョコレートにも入れることで、香り高く濃厚な味わいが楽しめます(※品切れになり次第終売)

定番商品のブラッシュアップと同時に限定品や派生商品を次々と世に送り出してきたトッポ。研究者たちの新しいフレーバー探求にも力が入ります。

「トレンドの移り変わりが激しいため、常にその流れをマーケティング担当者と共有し、市場のトレンドや消費者の方々の価値観を感じ取れるSNSのチェックも頻繁に行い、商品開発の参考にしています」(ロッテ中央研究所 チョコ・ビス研究部 チョコレート研究課・板田鉄平)

「フレーバー展開はブランドへの“回帰”が一つの狙い。“もう一度食べてみたい”と思っていただけるようなアプローチを考えています。お客様のなかには、発売当時のCMで使用された『やっぱこれだね』というフレーズを覚えていてくださっている方が多く、トッポは幅広い世代にも根強く印象に残っていることがうかがえます。そのあたりも意識しながらフレーバー展開をしていければと思います」(齋藤)

トッポは「手を汚さない」が売りですから、プレッツェルの表面に派手なデコレーションはできません。それでも、フレーバーごとに印象は違って見えるはず。その理由は、チョコレートとプレッツェルの色にあります。フレーバーに合わせ、チョコレートの色だけでなく、プレッツェルの色も微妙に変えているのです。心掛けているのは、“おいしそうな焼き色”。今後は、そんなプレッツェルの色にも注目していただけたらと思います。

の こだわり

プレッツェルだけでもおいしい!
焼き菓子としての展開もあり?

トッポファンからは、「プレッツェル自体のおいしさが引き立った“焼き菓子”としてのトッポを味わってみたい」という声をいただくことがあります。

発売からおよそ30年の間に、ベースとなる生地にほかの原料を加えても、プレッツェル本来の食感や風味を損なうことなく焼き上げるノウハウを培ってきました。試作段階でプレッツェルだけを味わう機会が多い開発担当者の評価も高く、「プレッツェルだけでも十分においしい」「このおいしさを多くの人にお届けしたい!」と自負するまで進化を遂げています。

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