環境に配慮した容器包装の設計
当社では、製品の容器包装は環境に配慮して設計しています。本来の機能である品質保護性を担保した上で、できるだけ原材料の使用量を削減するなどの省資源化やリサイクルしやすい容器包装の開発に取り組んでいます。また、バリア性を向上させることによって賞味期限を延長させ、FLWの削減にも取り組んでいます。さらに、製品を効率的に積載することにより物流効率を高め、輸送による温室効果ガスの排出量削減に貢献できるよう設計しています。これらの、容器包装等における環境配慮への様々な取り組みは、製品を通じて人々を笑顔にしたいという当社の思いを込めて、「スマイルエコ」と称しています。
容器包装等に関する取り組み(スマイルエコ)
当社では環境方針に基づき、様々な環境配慮の取り組みを進めています。
「スマイルエコ」とは、製品を通じて人々を笑顔にしたいという当社の思いを込めた、容器包装等における環境配慮への様々な取り組みに関する総称です。
スマイルエコラベル
2022年より容器包装の環境配慮設計に関する独自の環境配慮基準を制定し、基準をクリアした製品に「スマイルエコラベル」を順次表示しています。
スマイルエコラベルのデザインについて
地球環境への配慮を葉のモチーフで表現し、自社製品で人々を笑顔にしたいという思いを込めて、「スマイルエコ」のコピーとマークが生まれました。
スマイルエコラベルの種類と表示基準
分類 | 基準 | マーク(例) |
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環境配慮紙でエコ | 森林認証紙の使用 | |
再生紙の使用 | ||
代替素材でエコ | バイオプラスチック、リサイクルプラスチックの使用 (重量比10%以上) |
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プラ削減でエコ | プラスチック使用量削減(基準製品比※10%以上)
※基準製品とは、2019年発売製品(同様形態製品)。
2020年以降に発売された製品形態は、その発売時の製品。 |
スマイルエコチャレンジ
容器包装等における持続可能な社会の実現に挑む様々なチャレンジを「スマイルエコチャレンジ」と名付けて実施しています。
スマイルエコチャレンジ一覧 | |
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紙製容器包装の回収チャレンジ |
トキワ松学園中学校高等学校(所在地:東京都目黒区)生徒会と協力し、紙製容器包装のリサイクル活動を推進しています。同校内にリサイクル回収箱を設置し、2023年9月より回収を開始しました。 詳細はこちら |
ガムボトルの回収チャレンジ |
喫食後に不要となったガムボトル容器を回収し、ボールペンにリサイクルする実証実験を2023年9月より行っています。回収された容器は、リサイクルペレットに成形された後、ボールペンに生まれ変わります。 詳細はこちら |
プラスチック容器包装
近年、プラスチックについては、気候変動およびプラスチックごみによる海洋汚染などについて世界規模で議論されています。当社では、2048年に容器包装に使用する石油由来使い捨てプラスチックをゼロにすることを目標に掲げています。プラスチックの排出抑制や再資源化、資源循環にステークホルダーと協力して取り組みます。
目標
1.プラスチック使用量の削減について
- 2028年:
- 主要な3製品で容器包装をアップデートする
- 2038年:
- 容器包装に使用するプラスチックを最小化、または、リサイクル可能な設計に変更する
- 2048年:
- 容器包装に使用する石油由来使い捨てプラスチックをゼロにする
2.再資源化等の促進
2025年までにプラスチック使用製品産業廃棄物等の再資源化に関する課題を整理し、再資源化を推進する目標を検討する。
●オフィス
今まで燃えるゴミと一緒に処理してきたプラスチック使用製品産業廃棄物等を、分別ルールを変更してプラスチックごみとして分別・排出する。再資源化可能なものは再資源化を行い、再資源化が困難なものは熱回収に切り替える。
FLW(食品ロスおよび食品廃棄物)の削減
当社では、2028年度までに本業である菓子・アイス事業においてFLW(食品ロスおよび食品廃棄物)発生量対販売量原単位を2019年度比50%以上削減すること、2048年度までにステークホルダーと連携してFLWを最小化することを目標に掲げています。
目標達成に向けて、バリューチェーンの各部門で取り組みを実施するとともに、フードバンクなどを活用した食品の有効利用を推進しています。
実績 FLW発生量
2019年度 4.1千t(原単位0.015 基準年度)
2020年度 3.8千t(原単位0.014 2019年度比 7%削減)
2021年度 3.6千t(原単位0.013 2019年度比 13%削減)
2022年度 3.4千t(原単位0.012 2019年度比 18%削減)
2023年度 3.4千t(原単位0.012 2019年度比 22%削減)
集計対象:㈱ロッテおよび主なグループ会社
過去情報に誤りがあったため見直しています。
算定方法:
FLW発生量=自社工場での食品および不可食部分の廃棄量 +出荷前および返品された製品の廃棄量
原単位=FLW発生量/(販売量+FLW発生量)
WRI Food Loss & Waste Protocolを参考に測定しています。
送り先のうち、動物の飼料および生物由来物質/生化学処理は他の送り先に比べ相対的に価値が高いため、目標の対象とするFLWには含めていません。
Reduce:リデュース
FLWを削減するためには、FLWの発生を発生させないことが最も重要です。そのために、当社ではAIを活用した需給予測の実現に向けた検証をスタートさせました。夏季のアイス販売予測の誤差率を低減することに成功したため、今後は適応範囲を拡大していきます。需要と供給のズレを最小化することで、過剰在庫や返品によって生じるFLWの削減を推進しています。その他にも、賞味期限の延長や年月表示化、生産工程でのロス削減などにも取り組んでいます。
Reuse:リユース
食べ物に困っている人や福祉施設などに食品を無償で提供する取り組みをフードバンクといいます。私たちはこの活動に賛同し、2022年度からは取り組みの幅を広げるためにMOWLS※と連携して、全国へ自社製品を寄贈しています。この連携により、大型の寄贈受入が可能な複数拠点への配送・寄贈が可能になり、2023年度は当社における未出荷品の廃棄を削減できる見通しです。この取り組みは「おいしい」「たのしい」という食の喜びを伝える一助となるだけでなく、食の有効活用にもつながる有意義な取り組みと考え、今後もフードバンク活動への協力を継続していきます。
※MOWLS:全国食支援活動協力会が58の中間支援団体と連携し取り組むプロジェクト。食支援を行う団体や自治体が食品寄贈が受けやすいよう、冷凍・冷蔵設備を含む保管スペースをもつ拠点の整備を全国で進めています。
Recycle:リサイクル
発生した廃棄物については、できるだけ価値の高い有効利用を行っています。廃棄物の飼料化は、価値の高い利用方法ですが、過剰在庫や返品された製品の飼料化には容器包装が課題となり、飼料化がなかなか進みませんでした。2021年度から包装されたまま受け入れ可能な設備を持つ施設と協力して、飼料化を推進しています。