法律・特許の専門家として
効率的な研究開発と
唯一無二の製品作りをサポート。
2012年入社
T・M
法務部 知財課
PROFILE
入社後、ロッテ 中央研究所 基礎研究部 製品科学研究所(現おいしさ工学研究室)に配属。2016年4月より現職。
特許を取得することで
技術とビジネスを繋ぐ架け橋に
現在の仕事内容について教えてください。
ロッテの法務には「企業法務」と「知的財産」の2つの仕事があります。その中で私は、特許、意匠、商標などの知的財産権を扱う部署に所属し、主に特許を中心とする知財の発掘、管理、活用、情報分析を行っています。具体的には、社内の研究員が開発した新商品の作り方などの技術の特許出願準備から取得までを行い、いかにして技術をビジネスに繋げるかを考え、提案しています。なぜなら特許があることで技術を独占でき、ロッテの商品が高いシェアを保つことが可能になるからです。また同業種で似たような研究をやっていないかを調査することも業務のひとつです。社内では研究部門と連携することが多く、研究の初期段階から議論に加わり、業界で前例のない選択肢を提案することもあります。また、特許出願をするために知財についての手続きを専門的に行う特許事務所と共に仕事をするなど、対外的な業務も多いです。平均して年間15件〜20件ほどの特許出願を行っています。
仕事の醍醐味・やりがいはどんなところにありますか?
特許を通じて、新しい技術が新製品のヒットに繋がった時に一番のやりがいを感じます。研究員の方々に感謝していただくこともありますし、何より彼らが喜んでいる姿を見るのが嬉しいです。私自身も入社から4年間、基礎研究部門に所属していました。当時から、研究成果をどのようにビジネスに繋げるかという観点の重要性を感じていたので、実際に技術が製品として形になる瞬間は特別な気持ちになります。加えて、特許取得には特許庁での審査に合格することが必要です。その際、開発した技術をどのような言葉で表現するのか、さらには他社が簡単に特許を回避できないように書類を作成することが求められます。その点においては、私たち知財課の腕の見せ所だと考えています。
弁理士資格を取得し、
法律・特許の専門家に
“ロッテノベーション”に関するご自身のエピソードをお聞かせください。
2つあります。まず、基礎研究を続けながら、知的財産の専門家である弁理士の資格を取得したことです。ロッテには技術をビジネスに繋げることができる人材が不足していると感じていました。そこで私自身が技術も分かる法律・特許のプロフェッショナルになり、技術をビジネスに繋げる仕事をしたいと思い、勉強し始めました。会社からも勉強に費やす時間などのサポートをしていただき、入社3年目で試験に合格することが叶いました。
2つ目は研究員への啓蒙活動の一環として知財セミナーを開催したことです。多くの人が知財に対して難しいイメージを持っていました。そこで、「知財をもっと身近に感じてもらいたい。」そんな思いから社内に働きかけて実現しました。現在でも週に一度、研究の現場で相談会を行い、知財を身近に感じてもらう活動を行っています。一連の活動によって、年間6〜7件だった特許の出願数が15〜20件にまで伸びました。「あなたが知財担当になって、知財がより身近になった」と言ってもらえた時はとても嬉しかったです。またこの取り組みが社内表彰制度「ロッテアワード」で特別賞を受賞しました。このようにロッテは社員の挑戦をしっかり評価してくれるので、高いモチベーションで仕事ができます。まだまだ知財課から提案できることはたくさんあると考えているので、こうした新規業務にこれからも挑戦していきたいと思っています。
仕事をする上で心がけていることを教えてください。
「自分の決断がロッテの決断になる」という、知財の専門家としての責任を常に意識しています。弁理士であることもあり、私の発言は「正解」として採用されることが多いためです。もちろん中にはすぐに回答できないことも多々あります。その場合はしっかりと調査をした上で正確な答えが伝えられるよう、必ず時間をいただくようにしています。また法務部門には多くの専門用語が存在します。研究員から相談を受けた際や、セミナーで講演している時は、それらをいかに分かりやすく伝え、理解に繋げるかも心掛けています。
特許分析業務を通じて、
ビジネスに繋がる研究を
強化したい
今後、チャレンジしていきたいことは何ですか?
これまでは他部署から依頼され、それから私たち知財課が動くというような受け身の業務が多かったので、今後は特許の分析業務を行い、その結果を積極的に発信していきたいと考えています。なぜなら特許を取得するという戦略は、経営にも大きく活かせると感じているからです。例えば知財課から研究の方向性を提案するなど、能動的な活動も視野に入れています。また現在計画していることは私たちの技術を「ブランド化」することです。生み出した技術を製品に繋ぎ、製品を守るための特許技術をブランド化することで、さらに他の製品に生かしていく、技術を守る特許とブランドを守る商標をともに扱っている知財部署だからこその業務であると考えています。私たちの業界ではあまり見られないことかもしれませんが、お菓子の分野でもそれができるのはないかと考えています。
1日のスケジュール
- 8:45
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出社
- 9:00
-
知財の知見を活かした商品開発を目指す「発明発掘ミーティング」
私たちの知見を研究へ活かしてもらうために、研究員と共に発明発掘ミーティングを行っています。研究員からの疑問に答えると同時に、今後の研究に活かせそうな技術や発想の提案をしています。今後は、今まで以上に研究員と“共創”しながらロッテの技術を作り上げていきたいと思っています。
- 13:00
-
特許情報解析
- 15:00
-
特許事務所との打ち合わせ
- 17:25
-
退社
CAREER PASS
キャリアパス
- 012012年4月
- 中央研究所
基礎研究部製品科学研究室(現おいしさ工学研究室)へ配属
- 022016年4月
- 法務部
知財課へ異動